
へんこ山田の製品には、全国へ足を運んで選び抜いた食材を使用しています。
数多くの一流の食材が、山田製油に日々届いています。
そのひとつひとつに、心を込めて作る生産者との出会いがあり、そして私たちと同じ志が込められています。
そんな逸品を、へんこファンの皆様にもご紹介したい!
この私たちの想いに、生産者の皆様が応えて下さいました。
また、ご紹介するにあたり、改めて産地を訪問。
お客様に代わって、私達が直接モノ造りの現場を見て、生産者にお話を伺いました。
徹底した現地取材で、確かな安心と美味しさをお届けします。
第四弾は、福井の河原(こうばら)酢造さんより
「老梅 有機純米酢」のご紹介です。
へんこ山田では、ドレッシング類とストレートタイプごまだれでお世話になっています。
へんこ山田のある京都市内から車で3時間半ほど。
福井県は大野市、豊かな自然の中に河原酢造はあります。
大野市は越前の小京都。市街地は碁盤の目状に道が通り、京都洛中のようです。そして「水がめに浮かぶ盆地」と言われるほど、清らかな地下水が非常に豊富な地域。標高1,500m級の山々に囲まれ、冬は豪雪、その雪解け水や雨水が森林に蓄えられ、徐々に滴り下りて渓流に注ぎ込まれる。それが下流へ流れるに従って、水の一部は川底から浸透し、そして大野の地下水となります。
町全体の下がまるで水がめの様に、どこを掘っても水が出る。各家庭の生活用水の殆どにこの地下水が使われています。一軒一井戸が当たり前、びっくりしました。(なんと家庭用井戸は5〜10mの深さで十分な水が湧くそう)もちろん、河原酢造のお酢もこのお水は使われています。河原酢造の工場には深さ50mの深井戸があり、より清らかな水が使われています。

「老梅 有機純米酢」には契約農家の有機米100%
「老梅 有機純米酢」には福井県、石川県、新潟県の契約農家が丁寧に育てた有機栽培米のみを使用しています。
この日河原泰彦さんの案内で訪れたのは、地元大野の飯田喜文さん。
飯田さんの農場は大野盆地の最上流部にあり、この奥地には人の住む集落はありません。
生活排水や産業排水の影響が皆無の素晴らしい環境です。
イワナ・ヤマメ・アマゴなど渓流魚が住めるお水でお米は育てられています。
華やかでフルーティーな香りを生む酒造り

酒もろみの櫂入れ
伝統的な酢作には酒造りの工程がありますが、河原酢造では杜氏という仕組みの職人を雇うことなく、河原さん親子自身で酒造りをしています。それは創業より変わらず、厳寒期にのみ自宅敷地内の土蔵で行われています。
長年6代目が追求したフルーティーな香りのポイントがこの酒造にあります。
伝統的な米酢の中には不快な香りが含まれていることがあります。「ムレ香」と呼ばれるこのニオイのために米酢を嫌う人も少なくありません。たとえホンモノであっても、伝統の手法で造られたモノであっても、体に良くても、美味しいと感じられなければ使い続けることは困難。どうすれば美味しくなるのか。ヒントは最上級の酒と言われる吟醸の技にありました。河原酢造では吟醸造りに習い、しかし飲んで美味しい酒ではなく、酢造に合う酒造をしています。

伝統の静置醗酵
お酒を酢造工場でさらにもう一回醗酵(酢酸醗酵)させることでお酢ができます。河原酢造では、お酒からお酢になるまで約3ヵ月の期間を要する「静置醗酵」という昔ながらの製法で作られます。お酒と水を混ぜ酢酸菌を加える。お酒のアルコール分を酢酸菌が分解し、お酢に変わるのをひたすら待ちます。この静置醗酵で酢造することで、多くの方が苦手だと感じる強くとげとげしい酸味はとれ、口当たりの良い穏やかな酸味となります。また時間をかけることで旨み成分が豊富に。(これに対し、現代の量産型のお酢の多くが速醸法による。合成アルコールなどを使用し、機会で強制醗酵。瞬時にお酢が完成し、鼻につんとくるお酢になってしまう。)
作る人の顔が見えるモノ造り
毎日の食べ物が、誰によってどこで作られたかを知ることは通常困難です。
では、何をもってその商品が信頼に値するかを判断したらいいのでしょう。
河原酢造が考えた結論は、「誰が原料米を栽培したのか」「誰が醸造責任者なのか」全て個人名まで明らかにするということ。
製品がお客様に使われている限り、製造者自身が製品に責任と誇りを持ち、説明しなければならない。河原酢造では、最終製品から原料のお米に到るまで履歴を遡り、詳細を確認することが可能です。
また製造ロットごとの加工履歴を自身のホームページ上で公開し、生産者の顔や名前はもちろん、お米の栽培方法まで誰でも見ることができます。
これは、長きに渡って生産者の方達と顔の見えるお付き合いをし、信頼が築けているからこそできることです。