- 今日(京)のおばんざいなぁに
- 2021.09.28
ずいきと油揚げのごま煮
「ずいき」
ご存じでしょうか。
里芋の茎部分(葉柄)で、野菜として食べられます。
「赤ずいき」「白ずいき」「青ずいき」など種類があり、
色が違いますが、味や食感は、ほとんど同じ。
長いので切って売られていることが多いです。
長くまっすぐでスポンジ状のような繊維質の茎は、
しゃきしゃき…というのか、しゃくしゃくっ…というのか
独特の食感で、味がしみこみやすいです。
旬は夏。
今は、夏野菜のなすやきゅうりなど年中出回っていますが、
ずいきは、夏だけ、旬を味わう野菜です。
ただ、「いもがら」と呼ばれる乾燥させたずいきがあるので、
水で戻して使うと、いつでも食べられます。
(生のずいきとは、少~し違った歯ごたえですが…)
ちなみに、
京都には、ずいき祭、というお祭りがあります。
学問の神様として信仰される菅原道真公をお祀りする
北野天満宮のお祭りで、五穀豊穣に感謝するもの。
屋根が「ずいき」で作られ、野菜を飾ったお神輿が見られます。
コロナ禍なので、規模が縮小されますが、
毎年10月1日~5日、行われています。
ずいき祭は、漢字では「瑞饉祭」
「瑞饉」は「喜びを知らせる」といった意味だそう。
同じ音の「ずいき」、縁起のいい野菜のように思えて、
食べたくなります。
栄養面でも、身体に嬉しい効能いろいろ。
独特の食感は、豊富に含まれる食物繊維によるもの、
とりわけ不溶性食物繊維が多いので、便秘解消や整腸効果があり、
体内の有害物質を吸着して排出してくれる働きがあるそう。
あと、ミネラル分が多く、赤ずいきにはポリフェノールが含まれて
いるので、さまざまな健康効果が期待できます。
糖質が少なく、カロリーが低いのも嬉しいです。
アクがつよいので、アク抜き、下茹でが要りますが、
冷蔵庫で3日ほど保存できて、(冷凍も可)
煮物、酢の物、炒め物、和え物などいろいろ使えます。
きょうは、ごまねりねり(練りごま)を加えた煮物にしました。
京都でいう「ずいきのたいたん(たいたもの)」です。
だしの味とごまの風味があいまって、しみじみ美味しい、
ほっとする味。ご飯が進む一品です。
ずいきだけでは色目が地味なので、にんじんを一緒に煮たました。
彩りよく、お弁当にもぴったり。
是非作ってみて下さい。
◆ ずいきと油揚げのごま煮
【材料】(3~4人分)
ずいき 2本(正味 250gほど)
油揚げ 中1枚
にんじん 1/2本
昆布(だしをとったもの)5㎝角くらい(なくてもOK)
エキストラバージンごま油 大さじ1/2
塩 少々
だし 100cc
A【酒 大さじ3、みりん 大さじ2、砂糖 大さじ1
うす口醤油 大さじ2、濃口醤油 少々】
ごまねりねり白(白練りごま)大さじ1強(約20g)
【下準備】(ずいきの下ゆで)
1.ずいきは洗って、鍋に入る大きさに切り、酢水に浸ける。
(水1ℓに酢大さじ1くらい)皮をむき30~60分ほど浸けておく。
2.熱湯に塩と酢を少々入れて、1を入れてゆでる。(太いものから入
れ、2分ほど)冷水にとって、冷ます。
(そのまま保存容器に入れ、冷蔵保存できる)
【作り方】
1,ゆでたずいきは、4~5㎝長さに切る。油揚げもにんじんも、
同じくらいの大きさの短冊切りにする。昆布はせん切りにする。
2.鍋にエキストラバージンごま油を熱し、にんじんを炒める。全体に
油がまわると、1のずいき、油揚げ、昆布も加えて、塩をふりかけて
一炒めする。
3.だしとAを加えて、煮汁がほとんどなくなるまで煮る。
仕上げに、鍋を斜めにして、残った煮汁にごまねりねりを加え混ぜ、
全体に混ぜ、味をなじませる。
※ 乾燥したもの(いもがら)を使う場合は、下準備で、表示の通りに
水で戻してしぼったら、あとは同様に作る。
【今回使用したのはコチラ】
・エキストラバージンごま油
・ごまねりねり・白(練りごま<白>)