- 今日(京)のおばんざいなぁに
- 2016.12.08
こんにゃくの二色田楽~針供養の日に
はや12月です!
師走の京都…といえば、何が浮かびますか?
こちらは、吉例顔見世興行の「まねき」
京の師走の風物詩の一つです。
「まねき」は、役者の名前を勘亭流で書いた白木。
長さ1.8mのまねきは、南座の正面にずらりと並べられます。
この威風あふれる建物、桃山風破風造の南座は、
江戸時代からつづく、日本最古の劇場。
南があるということは北も… かつては北座もあったそうです。
ちなみに、南座は現在、耐震工事のために休館中なので、
今年の顔見世興行は、初めて先斗町歌舞練場で開催されるそうです。
お間違えのないように。
さて、師走の行事は、いろいろあるのですが、
きょう12月8日は、針供養です。
(西日本は12月8日、東日本は2月8日に行われることが
多いようです)
針供養は、針の労をねぎらって感謝し、そして
お裁縫の上達を祈願する日です。
針仕事は、一昔前まで、とても大切な仕事であり、
また、日常的に欠かせない家庭の仕事でもありました。
この日には、針仕事を休み、針をこんにゃくや豆腐など
やわらかいものに刺して供養し、神社に納めたり、
川に流したりする、重要な行事だったのです。
京都では、十三詣りで知られる嵐山の法輪寺が
針供養のお寺として有名です。
境内に用意された大きなこんにゃくに、色の糸をつけた針を刺して
…最後はやわらかなものを刺すことで、針をいたわり、供養します。
最近では、洋裁、和裁、あるいは刺繍などを仕事や趣味にする人以外、
だんだんと「針」は使われなくなっている、と聞きます。
私自身、洋服のボタンがとれたり、ちょっとした繕い物を
するときにだけしか針を出すことがありません。
とはいえ、長年使い続けた道具には、精霊が宿るといわれるので、
古くなったり、使えなくなったものに対して、
今まで活躍してくれたことに感謝してきちんと供養する
という風習、大切にしたいものですね。
さて、
今日は、針供養にちなんだ、こんにゃくの献立、
こんにゃくで作る田楽をご紹介いたします。
今回は、白味噌と白ごま仕立ての田楽味噌、
赤味噌と黒ごま仕立てのものと二種作りましたが、
どちらか一つでも…是非お試しください。
◆ こんにゃくの二色田楽
【材料】(2~3人分)
板こんにゃく 1枚、 塩 少々、 ごま油 少々、
白味噌・赤味噌 各大さじ1.5
酒・みりん 各小さじ1~2
白練りごま・黒練りごま 各小さじ2~3
白すりごま・黒すりごま 各適宜
【作り方】1.板こんにゃくは、表面に格子状に切れ目を入れて、
約3cm角に切り、軽く塩でもんで熱湯でゆでる。
2.2~3分ゆでてから湯を流して、そのまま乾煎りする。
水分がとぶと、ごま油少々を加えて一炒めする。
3.白味噌に酒を加えて電子レンジで20秒くらい加熱して
溶きのばしクリーム状にして、白練りごまを加え混ぜる。
赤味噌とみりん、黒練りごまも同様に混ぜる。
4.2のこんにゃくに3のニ種の田楽味噌を塗り、上に
すりごまを散らす。
そのままでも、グリルやオーブントースターで軽く焼き目を
つけても美味しいです。
※ こんにゃくは、下ゆでして、サッと炒めることで、特有の臭みが消え、
風味がよくなります。
※ こんにゃくは、今回は一口サイズに切りましたが、お好みの大きさで
作ってみてください。
【今回使用したのはコチラ】
(白)ごま油