- 今日(京)のおばんざいなぁに
- 2016.12.31
見通しのいい一年に
2016年12月31日、
今年も大晦日を迎え、残り僅かとなりました。
お正月の準備をしているご家庭も多いことかと思います。
我が家では、おせち料理をつめるお重箱、
年に一度登場するお重箱を出してきました。
お重箱におせちを詰めるのは
「めでたさを積み重なるように」という意味で縁起をかつぐためだそうです。
正式なお重は五段(または四段)ですが、
昨今では、ほとんど三段に簡略化されているよう。
詰め方には、だいたいの決まりがあって、
一の重には、祝い肴と口取り、
二の重には、焼き物と酢の物、
三の重には、お煮しめを詰めます。
一番上の一の重は、三種の祝い肴…
…ごまめ、数の子、たたきごぼう(関東では黒豆)
それから、口取りというのは、お屠蘇をくみかわす時に祝う
いわゆる酒の肴的なもの …かまぼこや伊達巻、昆布巻き、
栗きんとん・錦玉子等です。
真ん中の二の重は、酢の物…
紅白なます・酢蓮根・ちょろぎ・菊花かぶ等、それから、
ぶりの照焼きや鮭やさわらの西京焼きなど魚の焼きものです。
一番下の三の重は、煮物…
お煮しめです。季節の野菜の煮しめが、おせち料理の始まり
と言われており、野菜をふんだんに使った煮物を詰めます。
元旦に祝うおせち料理には、それぞれの料理に理由があり、
子孫繁栄や豊作、出世、長寿など、色いろな願いが込められているので
一つ一つの料理の謂れをかみしめながら味わってはいかがでしょう。
さて、様々な願いの中、見通しのよい一年を願った
れんこんの一品をご紹介いたします。
花切りれんこんの梅和えです。
れんこんは、いくつもの穴が開いていることから、
先が見通せる、縁起のいい野菜とされています。
また、仏教とも関わりが深く、
泥水の中から清らかな花を咲かせるはすは、清純を表す象徴、
お節料理には欠かせない食材です。
ちょっとひと手間加えて、花形に切ったれんこんは
お節の食卓に華やぎを添えます。
れんこんならではの、さくさくした歯ざわりに
梅干しのさわやかな酸味とうまみ、是非お試しください。
さて、
今年一年間、「今日(京)のおばんざい、なぁに。」を
お読みいただき、ありがとうございました。
来年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
2017年がよき年となりますように。
皆さま、どうぞよいお年をお迎えくださいませ。
◆ 花切りれんこんの梅和え
【材料】 (作りやすい分量)
れんこん 1節(約200g)、 酢・塩 各少々
梅干し 大2個、 A【うす口醤油・みりん・ごま油 各少々】
白炒りごま 少々
【作り方】
1.れんこんは、3~4cmの輪切りにしてから、
穴と穴の間に切りこみを入れ、穴の丸みに沿って
包丁を入れていき、花形になるよう一周する。
厚さ3~4mmに切って、酢水にさらす。
2.1を酢と塩を少々を加えた熱湯でゆでる。
3.梅干しを包丁でたたき、Aを加え溶きのばす。
4.2を3で和えて、白ごまをちらす。
※ 梅干しの塩分によって、お味見しながら調味料を
加減してください。
【今回使用したのはコチラ】
(白)ごま油