- 今日(京)のおばんざいなぁに
- 2025.08.22
青とうがらしの豚巻き焼き
お盆を過ぎても、厳しい猛暑が続きます。
今年の暑さは、歴史的と形容されるほど。
その影響は植物にも及んでいて、
高温と強い日差しをうけた野菜も熱中症になるようです。
夏野菜でも、暑さに弱い野菜もある中、
とうがらしは比較的暑さに強いそう。
つややかで、鮮やかな緑色のとうがらしを
手ごろな値段で入手しました。
これは、京の伝統野菜、伏見とうがらし。今が旬です。
やや細めで長い形、やわらかくてほのかな甘みがあって、
青臭さはなし、辛みは全くない、いわゆる甘とうがらしです。
とうがらしには、鷹の爪やハバネロなどの辛いとうがらしもありますが、
ピリ辛料理でなく、一般的なお惣菜に使うのは、甘とうがらし。
甘とうがらしには、ししとうや、京都で有名な万願寺とうがらし、
あと、その土地土地のものがあります。
(奈良のひもとうがらし、滋賀の杉谷とうがらし、高知の土佐甘とう等)
とうがらしは、カルシウム等のミネラルや食物繊維がたっぷり。
疲労回復の効果があるとされるビタミンB1やビタミンCも豊富で、
夏バテしやすい時期の栄養補給にもぴったりです。
京都では昔から、ちりめんじゃこと合わせて煮るおばんざい、
「とうがらしとじゃこのたいたん」がおなじみですが、ほかに、
焼いて食べたり、天ぷらにしたり、夏の食卓で活躍しています。
今日ご紹介するのは、とうがらしをまるごと、豚肉で巻いて焼き、
甘辛いたれをからめた、ご飯に合う一品です。
まるごと、というのは、種もワタも全部です。
種とワタには、ピラジンという成分が本体部分よりもたっぷり。
ピラジンには、血液サラサラ効果や自律神経を整える効果、美肌効果
等が期待できるそう。手間も省けて一石二鳥です!
黒ごまをまぶして、ごま油で炒めているので、
ごまの風味が香ばしくて食欲をそそります。また、ごま油の油分で
とうがらしに含まれるβカロテンの吸収もよくなります。
ご飯に合う一品、是非作ってみてください。
ちなみに…
甘とうがらしとはいえ、たまに、辛いものに当たることがあります。
形がいびつなもの、小ぶりなもの、中に種が少ないものは辛みが強い
ことがあるよう。
辛いのが苦手な方は、ご参考になさってください。
青とうがらしの豚巻き焼き
【材料】(2人分)
・青とうがらし 約10本
・豚薄切り肉 約120g
・塩・こしょう 各少々
・片栗粉 適宜
・黒炒りごま 大さじ1強
・ごま油 大さじ1
A
【酒 大さじ2、みりん・醤油 各大さじ1】
【作り方】
①とうがらしは、洗って包丁で少し切り込みを入れておく。(破裂しないように)
②ラップを広げた上に黒炒りごまをちらし、その上に豚肉を広げてのせ、軽く塩こしょうし、上にとうがらしをのせて巻いて片栗粉をまぶす。
③フライパンにごま油を熱し、②を並べて焼く。