- 今日(京)のおばんざいなぁに
- 2022.03.02
早春のちらし寿し
早いもので、三月になりました。
三月の和名は「弥生」。
弥生は、草木がだんだん芽吹く時期をさす言葉。
弥生の「弥」はいよいよ、「生」は草木が芽吹くことを
意味しているそう。
三月の別名は、ほかにも、
桃月、花月、喜月、夢見月、早花咲月…等など。
いずれも、早春の花を待ちわび、春の訪れを喜ぶ思いが
感じられます。
そして、三月三日は、桃の節句、ひな祭り。
女子の健やかな成長を祈る年中行事。五節句の一つです。
その起源は、上巳(じょうし)の節句。
古代中国では、この上巳の日(3月最初の巳の日)は忌日とされ、
その穢れを祓うため川で体を清め、厄払いが行われていたとか。
それが平安期の日本に伝わり、紙やわらで作った人形に穢や災いを移し、川や海に流す「流しびな」の風習となったと言われています。
雛人形は、災厄よけの守り雛として、まつられてようようです。
さて、
ひな祭りにちなむ食べ物と言えば、、
菱餅、雛あられ、ちらし寿司、白酒…。
菱餅は、ひな祭りならではのお餅。
ひし形に切った、緑、白、赤(桃色)の三色のお餅を
重ねた菱餅は、この三つの色に意味が込められています。
緑(よもぎ)は 健康、そして新緑のイメージ。
よもぎは、古来薬草として重宝され、浄血や造血作用、
デトックス作用等があり、また、その強い香りには
厄除け効果があるとも言われます。
白は、純白の雪をイメージすることから、清浄を意味しています。
赤(桃色)は、魔除けを意味する色であり、桃の花のイメージ。
下から、緑・白・赤と重ねているのは、雪の下から緑が芽吹き、
桃の花が咲く、という情景を表し、生命をつなぐ意味があるそう。
きょうは、緑・白・赤の色をのせたちらし寿しを作ってみました。
菜の花、ほたるいかと早春の食材を上にのせ、早春の訪れが
感じられる一品です。
すし酢(合わせ酢)には、柚子の果汁を加えたので、
香りがよくすっきりした酸味、香ばしい炒りごまも加え、
風味のいい美味しい寿しご飯です。
ひな祭りや、春のお祝い事のある日の食卓に、
是非作ってみてください。
◆ 早春のちらし寿し
【材料】(約4人分)
・米2合
・柚子寿し酢
【酢・柚子果汁 各大さじ3、砂糖 大さじ2~3、塩 小さじ1 】
・ちりめんじゃこ 20g
・白炒りごま 大さじ2
・にんじん 100g(1/2本くらい)
・れんこん 100g(10cmくらい)
・干しいたけ 3枚
B【しいたけ戻し汁100㏄、酒・みりん・うす口醤油 各大さじ1】
・錦糸卵 適宜(卵2個+砂糖 小さじ2+塩 少々、ごま油 少々)
・菜の花(つぼみ部分) 適宜
・いくら 適宜
・ボイルほたるいか 適宜
・エキストラバージンごま油 適宜
【下準備】
・米は水に浸けておく。
・干しいたけは水で戻しておく。
・菜の花は水洗いして、軽く水を切り、塩をふりかけ、
エキストラバージンごま油少々を全体にかけ、電子レンジ加熱。
(50g(ひとつかみ)で500wー50秒くらい)
・ほたるいかは目と嘴をとって、エキストラバージンごま油少々を
まぶしておく。
・錦糸卵を作っておく。
【作り方】
1.柚子果汁を絞り、ほかの材料と混ぜて、柚子寿し酢を作る。
2/3量を、ちりめんじゃこと混ぜておく。
2.戻したしいたけは飾り用に10枚ほど細切りにし、残りは粗く刻む。
油揚げは8㎜角くらいに切る。
3.にんじんとれんこんは飾り用に輪切りにして花形に切り、
残りは粗く刻む。
4.飾り用のれんこんは酢を入れた水でさっとゆで、1の柚子寿し酢
(残りの1/3)につけておく。
5.2と3をBで煮る。汁気がなくなると火を止め飾り用をとり分ける。
6.米は、やや少なめの水加減で炊き、1を混ぜ、炒りごま、5の具も
混ぜる。
7.器に6を盛り、上に錦糸卵、菜の花、ほたるいか、いくら、
れんこん、にんじんを飾る。
※ 合わせ酢は、お好みの甘さ加減、酸味加減に調節してください。
※ 上に飾るのは、ほかに、サーモン、ゆでた海老などお好みで。