- 今日(京)のおばんざいなぁに
- 2024.08.20
なすの皮とへたのきんぴら
この前、こちらでなすの利久煮を紹介しましたが、
その時に、なすの皮をむいて使いました。
むいたなすの皮は、きんぴらにすると、
ちょっと重宝する一品になります。
このきんぴら、皮だけでなく、へたも使っています!
なすの皮やへタには、食物繊維や、ビタミン類、
夏バテ防止に役立つカリウム、マグネシウム等のミネラル、
などなど豊富な栄養素が含まれています。
皮の紫紺の色は、ナスニンという成分によるもの。
ナスニンは、アントシアニンの一種で、抗酸化作用があり、
夏の紫外線のダメージから身体を守ってくれる働きがあるのです。
この時季、実にうれしい働きですね。
他の野菜と同様、なすを選ぶときには、鮮度のよいものを選びます。
新鮮ななすは、皮にツヤと弾力があり、鮮やかな濃い紫色で、
ヘタにトゲがあって、切り口がみずみずしいです。
あと、皮にキズや茶色い部分がないもの、選んでいませんか?
私も少し前まで、キズのないものを選んでいました。
ところが…
実際は、キズのあるなすは、ないものと味は変わらず、
むしろ、美味しいこともあるそう。
その上、キズのあるなすは、ないものよりもポリフェノールが多い!
そうなのです。
なすの表皮はデリケートで、葉や枝に当たることで、擦りキズが
ついてしまいます。そのキズを修復するためアントシアニンが作られ、
キズついた皮の辺りには、アントシアニンがたっぷりなのだそうです。
キズのあるなすの方が、価格が安いこともあります。
見た目はよくないですが、アントシアニンが豊富で、安い!
なので、最近は、あえてキズのあるなすを選んでいます。
そして、かつては、切って捨てていたへたも使っています。
美味しく食べられて、栄養分も摂れて、生ゴミも減る!
なすの皮とへたのきんぴらは、
もったいない精神のたまもののような一品です。
料理によって、茄子の皮の色が煮汁を黒っぽくなるのを防ぐため、
また、調味料がよく浸透してやわらかい食感にするため、
皮をむくのですが、きんぴらにするので、皮は厚めにむきましょう。
ごま油で炒めると、コクが出て美味しくなるだけでなく、
油分がコーティングしてくれ、なすの栄養を逃さず、効率的に
摂取できます。
皮とヘタを使ったきんぴら、ごはんのおかずに、酒の肴にもピッタリ、
新鮮ななすで、是非作ってみてください。
なすの皮とへたのきんぴら
【材料】(作りやすい量)
・なすの皮とへた 3個分
・ごま油 大さじ1
・塩 一つまみ
・鷹の爪 1/2本
A
【酒・みりん 各大さじ1、うす口醤油 小さじ2】
・黒すりごま 大さじ2
【作り方】
① なすのへたは、きれいに洗い、切り口の固いところとトゲを切り取り、薄切りにして、水にさらす。
②水にさらしている間に、皮をピーラーでむき、細切りにする。
③鍋にごま油を熱し、水分を切った①を炒める。塩をふり、鷹の爪の輪切りを加え炒め、しんなりすると②も加えて炒める。
④Aの調味料を加え混ぜ、汁気が少なくなると味をととのえ、汁気がなくなると、すりごまを加え混ぜ器に盛る。
※皮をむいた中身のなすは、この前の利久煮や蒸しなすのほか、電子レンジ加熱して(600Wで4~5分)焼きなすのようにいただきます。