- 今日(京)のおばんざいなぁに
- 2023.11.17
里芋のごま味噌煮
11月に入ってからも、残暑(?)のような暑さがつづいていましたが、
ようやく秋らしい気候になってきました。
肌寒さを感じると、秋の食材が食べたくなってきます。
今回は、秋が旬の里芋を取り上げます。
昔は「芋」といえば里芋のことでした。
薬としても利用された滋養ある里芋は、
稲作よりも早く、縄文時代に日本に伝わったそうです。
米が主食になる前は、里芋が日本人の主食だったとか。
のっぺい汁や芋煮など、郷土料理にもよく使われている里芋は、
古くから日本人に馴染みのある食材だったのですね。
ほくっとして、しっとり、ねっとりとした食感は、
他のどの芋類とも違った里芋特有の魅力です。
里芋は、とてもヘルシーな食材で、
芋類の中ではカロリーが低く、さつま芋と比べると半分以下です。
独特のぬめりは、食物繊維によるもので、
胃の粘膜を保護し、胃腸の働きを助けて消化を促進し、
整腸効果から便秘解消も期待できます。そして
免疫力向上、疲労回復、滋養強壮作用、血糖値上昇の抑制、
がんの進行抑制、風邪の予防に効果がある、と言われています。
また、カリウムが多く、余分なナトリウム(塩分)の排出を促すため、
高血圧やむくみの改善に役立ちます。
さて、里芋の献立というと、何が思い浮かびますか?
揚げたり、炒めたり、汁物や炊き込みご飯の具にしたり…
いずれも美味しいのですが、まずは煮物!
いわゆる「煮っころがし」のようなシンプルな煮物で、
里芋の素材の持ち味、食感を味わいたいものですね。
きょう作るのは、里芋のごま味噌煮。
里芋+ごま+白味噌は相性抜群。
ねっとりやわらかな里芋に、
香りのいいごまねりねりと上品な甘みの白味噌、
二つの旨みが合体してからみ、
淡白な里芋が、こっくりコクある濃厚なおいしさになります。
ご飯のおかずにピッタリの一品。
是非作ってみてください。
里芋のごま味噌煮
【材料】
・里芋 300g(正味)
・油揚げ 1/2枚
・だし 1カップ
A
【酒・みりん・うす口醤油 各大さじ1】
B
【白ごまねりねり(白練りごま)・白味噌 各大さじ1強】
・白すりごま 大さじ2
・青味(青ねぎ、三つ葉等) お好みで
【作り方】
①里芋は皮のままよく洗って、耐熱皿に並べてラップをかけて、電子レンジで加熱する(500Wで約5分)。皮をむいて食べやすい大きさに切る。油揚げは2㎝幅に切る。
②鍋にだしとAを入れて①も入れて火にかける。油揚げを落とし蓋のように里芋の上に並べ、中弱火で10分ほど煮る。
③鍋を傾けてBを入れて煮汁で溶かし、ほとんど煮汁がなくなるまで煮る。火を止めて、すりごまを混ぜる。器に盛って、上から青味を散らす。
※白味噌はメーカーによって塩加減が違うので、塩味をお好みで調節してください。
今回使用したのはコチラ