- 今日(京)のおばんざいなぁに
- 2019.12.18
サーモンとかぶのミルフィユ
師走も半ばとなり、朝晩は寒さがつのるようになってきました。
いよいよ本格的な冬の到来でしょうか。
この前は、二十四節気の「大雪」が12月7日で…
という話を書きましたが、
「大雪」は、7日~21日(冬至の前日まで)の期間のことも言います。
(初日の7日を「大雪」というだけでなく…)
そして、二十四節気の期間をさらに3つに分けたものが
七十二候。こちらは期間を表していて、
気象の動きや動植物の変化を知らせる短文になっています。
あまりピンと来ない文があったり、また、
実際に感じる季節との間にズレがあったり、
難しい意味であったりもするのですが、
なかなか興味深いものです。
今、大雪の期間の3つは、いずれもわかりやすい文です。
●「閉塞成冬(そらさむく ふゆとなる)」…初候(7~10日)
=空が塞がれ(重い雲に閉ざされ)、真冬となる。
●「熊蟄穴(くま あなにこもる)」…次候(11~15日)
=熊が冬ごもりで、穴にこもる頃。
●「鱖魚群(さけのうお むらがる)…末候(16~21日)
=鮭が群がって(産卵のために)川を遡上する頃。
末候に出てくるのは「鮭」。
日本人が最も食していると言われている魚です。
鮭の遡上は、北国では冬の風物詩の一つ。
鮭は、川で卵から孵化して、
稚魚のうちに海を目指して川を下り、遠く離れた海で育ち回遊し、
4〜6年経つと産卵のために、故郷の川へと戻ってくる…
エネルギッシュな魚ですね! このあたりが、鮭が栄養豊富な魚として
注目される由縁でしょうか。
鮭は、美しい赤色(朱色)の身をしていますが、
本来は白身の魚。
身の色は、エサの甲殻類のプランクトンに含まれる
アスタキサンチンが蓄積したものだそう。
アスタキサンチンは、つよい抗酸化作用があり、
美肌効果、またガンや糖尿病の予防などにまたも効果的と
言われています。ほかに、良質のたんぱく質、ビタミン、ミネラル、
そして、青魚に多いと言われるDHAや、EPAも豊富です。
きょうは、鮭と旬のかぶを使った、
年末年始に重宝しそうな一皿をご紹介します。
スモークサーモンと薄切りにしたかぶを重ねて層に、
ミルフィユのようにしたものです。
鮭の赤とかぶの白の層は、美しくおめでたい色。
クリスマスやお正月の食卓にぴったりです。
鮭の栄養成分を引き出す食材、レモンとごま油を使ったドレッシングを仕上げにかけます。
レモンは、鮭に含まれるアスタキサンチンの抗酸化効果を高め、
そして、ごま油は鮭に含まれるビタミン(脂溶性)の吸収をよくします。
切って重ねるだけの手軽さで、印象的な断層、
是非作ってみてください。
◆スモークサーモンとかぶのミルフィユ
【材料】(3~4人分)
・小かぶ2個
・塩 2つまみ
・スモークサーモン(小切れ) 60~70g
・青味(ルッコラ、ディル、スプラウト、青じそなど) 適宜
A【エキストラバージンごま油 大さじ1、砂糖 小さじ1
塩こしょう 少々、酢・レモン汁 各小さじ1強】
【作り方】
1.かぶは皮をむいて、横に薄切りにし、塩をふりかけて10分ほど置く。
2.しんなりすると、軽く水気をしぼり、かぶとサーモンを交互に重ねていく。
3.十字に切り、青味とともに器に盛り、Aを混ぜたドレッシングをかける。
※ サーモンは、かぶの大きさに合わせて丸くのせる。
※ 直径の小さいかぶは、残ったサーモンと合わせて、
ドレッシングをかけて、マリネのようにしてどうぞ。
【今回使用したのはコチラ】
エキストラバージンごま油