- 今日(京)のおばんざいなぁに
- 2024.02.02
ごま香る~いわしの恵方巻
如月二月となりました。
「如月」(きさらぎ)は、二月の別名(和名)。
厳しい寒さに備え 重ね着をする季節で、
衣を更に重ねて着る「衣更着」(きさらぎ)
からきている、という説があるそうです。
二月に入ると、
節分、立春、初午、建国記念日、バレンタインデー
そして、令和に入ってからは天皇誕生日の祝日も増え、
一年で一番短いひと月に、行事や祝祭日が次々とあります。
ほかにも、
裁縫をする人は二月八日に針供養。
(針仕事の上達を願ったり、使えなくなった針を寺社に納めたり…)
また、今年の旧正月は二月十日、
日本では、旧正月の行事がある地域は少ないけれど、
中国では春節の大型連休、日本への旅行者が増えそうです。
立春は特に何をする、というわけではないのですが、
いわゆる「暦の上で春」。
雛人形を飾るとよい日、と言われています。
(あるいは、つぎの二十四節気の「雨水」今年は二月十九日)
さて、
今年の節分は、二月三日です。
節分といえば
近年、恵方巻が大きくクローズアップされています。
もちろん、それもいいのですが、
豆まきと、節分いわしもお忘れなく。
節分いわしとは、そもそも焼いたいわしの頭を柊の枝にさし、
玄関に飾る魔除けのようなものです。
古来、季節の変わり目には邪気が生じると言われていて、
邪気を追い払い無病息災を願い、いわしを焼く煙や臭いで
鬼が入ってこないようにしたもの、
豆まきと同様、鬼除け・厄除けです。
豆まきや節分いわしの起源は、恵方巻きよりもずっと古く、
豆まきは室町時代に日本に伝わり、
節分いわしは平安期に書かれた『土佐日記』にも出てくるとか。
豆まきが全国区なのに対して、節分にいわしを食する、というのは
主に関西のようで、あと、こんにゃくやけんちん汁など、
地方によって、節分の行事食は色々なようです。
カルシウムやDHA、EPA等を豊富に含み、栄養価の高いいわしを
一番寒い時期に無病息災を願って食べることは理にかなっている
と思います。
きょうは、手軽ないわしの缶詰を使って、
巻きずし(恵方巻)を作ってみました。
いわし缶は、水煮、醤油煮、味噌煮味、オイル漬などなど
色々な種類が出ていますが、お好みのもので。
いずれも汁気(油分)が多いと思いますので、
缶から取り出して、汁気をとってください。
そこで、すりごまをまぶすと、汁気をすってくれ、
ごまの風味や香ばしさも加わるので一石二鳥です。
他の具は、お好みですが、卵とにんじん、緑の野菜を入れると
彩りがいいです。
今回は、卵焼きとにんじんのレンジ蒸し、菜花のレンジ蒸し。
緑の野菜は、小松菜、春菊、ほうれんそう等など
きゅうりをを入れると食感がいいですね。
寿司ご飯には炒りごまを加えました。
切ると彩りよく、ごまの風味がいい巻き寿司です。
節分の日の恵方巻に、また、
普段の日の一品やお弁当にも、
是非作ってみてください。
ごま香る~いわしの恵方巻
【材料】(2本分)
・ご飯(ややかために炊いたもの) 1合分(約300g)
A
【米酢 大さじ2、砂糖 大さじ1弱、塩 小さじ1/2弱】
・白炒りごま 大さじ1
・海苔 全形2枚
・いわし缶詰 100g(汁気をきった正味)
・白すりごま 大さじ1
B
【卵 2個、塩・砂糖 各2つまみ、酒・みりん 各小さじ1】
・ごま油 適宜
・にんじん 70~80g(約1/2本)
・菜の花等青菜 50g(約1/4把)
・塩 少々
・ごま油 少々
【作り方】
①Aを混ぜてすし酢を作り、ご飯に混ぜ、炒りごまも加え混ぜて冷ましておく。
②卵焼きを作り(Bを混ぜてごま油で焼く)巻きやすいように縦長に切る。
③にんじんは細切りにして器に入れて塩と水少々をふりかけ混ぜ、電子レンジで1分30秒ほど加熱する。(食べてみて程よいやわらかさに)ごま油少々を混ぜておく。
④青菜は洗って水分をかるく切り、ラップで包んで、電子レンジで30秒加熱。(かたいときはプラス10秒)水気をとって、塩とごま油各少々を混ぜておく。
⑤いわしは缶から出して汁気を切り、すりごまをまぶす。
⑥巻きす(あるいはラップ)に海苔を置き、①のすし飯をうすく均一に広げる。(ご飯は、海苔の向こう側を2~3㎝残し、手前も少し残す)
⑦手前にしっかりした菜花や卵焼きを、向こうにばらけやすいにんじんやいわしをのせる。
⑧手前の海苔を巻きすごと持ち上げ、具が動かないよう軽く押さえながら、手前のご飯を一番向こうのご飯めがけて一気にぐるっと巻き、巻きすでしっかり巻き込んで、少し置いてなじませてから、切り分ける
※寿司ご飯を海苔の上に広げる時、酢を加えた水を手につけるとご飯が手にくっつかず、作業しやすい。
※すし酢、卵焼きなどの分量は目安です。お好みの味付けでどうぞ。