- 今日(京)のおばんざいなぁに
- 2025.02.26
トマトの旨み広がる~変わり豚汁
この前、具だくさんの豚汁をご紹介しましたが、
豚汁についての素朴な質問をいただきました。
「豚汁」の読み方は「ぶたじる」かそれとも「とんじる」か?!
…文字にするときは迷わず「豚汁」と書きますが、
口にするときはどちらか、とっさには判断できず…
しばらく時間をおいて「とんじる」!だと思ったのです。
どうやら、地域差があるようで
「とんじる」がやや多数派で、主に東日本、
「ぶたじる」と呼ぶのは、北海道や西日本に多い、とのこと。
面白いことに、
辞書でも出版社によって「とんじる」として載っているものと、
「ぶたじる」として載っているものに分かれているよう。
なんでも、100年程前にトンカツがブームになって、
それに引っ張られるように、もともと「ぶたじる」と呼ばれていたのが
「とんじる」と変わっていった、という説もあるようです。
呼び方はどちらであろうとも、豚肉とたっぷり野菜の味噌汁のような
一品であることには変わりはありません。
また、内容的には「豚汁」とほぼ同様のもので
めった汁(石川県)、スキー汁(新潟県)、薩摩汁(鹿児島県)など、
その地方独自の呼び名もいろいろあるようで…
…とにかく全国各地で馴染みのある人気の献立なのです。
そして、いつのころからかちょっとしたブームになって、
近頃、豚汁専門店も増えており、あちこちで静かに
「豚汁ブーム」が広がっているそう。
(私もつい先日、テレビの情報番組で新しい人気の豚汁専門店を
見たばかりです!)
冬の寒い時季に身体が温まり、そして、たっぷりの色んな種類の野菜がとれて、
健康にもいい、そして日本人のDNAに刻まれた味…味噌汁の味、
となれば、豚汁が人気なのは頷けます。
きょうご紹介するのは、変わり豚汁、
ちょっと洋風テイストのトマト豚汁です。
具は、この前の和風の白味噌豚汁とほとんど変わらないのですが、
水の代わりにトマトジュースを使って、香辛料を少々加えたことで、
また違ったテイストの豚汁が楽しめます。
トマトジュースはグルタミン酸が豊富なので、たっぷり加えることで、
うまみが全体にゆきわたり、味わい豊かにコクのある味になります。
是非作ってみてください
トマトの変わり豚汁
【材料】(2~3人分)
・豚バラ薄切り肉 約70g
・油揚げ 小1枚
・生姜 1かけ
・玉ねぎ 小1コ
・にんじん 1/2本
・大根 約10㎝
・ごぼう 1本
・れんこん 小 1/2節
・じゃが芋 大1コ
・青菜 適宜(小松菜)
・エキストラバージンごま油 大さじ1
・塩・こしょう 各少々
・トマトジュース 300㏄
・水 150㏄
・酒・みりん・味噌 各大さじ1
・白ごまねりねり(白ねりごま) 小さじ1
・カレー粉・クミン 各少々
・青じそ 2~3枚
・白すりごま 小さじ3~4
【作り方】
①豚肉はひと口大に切る。生姜は千切りにする。玉ねぎは薄切りに、油揚げは短冊切りに、にんじんと大根は乱切りに。
②れんこんは約5㎜幅の半月切り、じゃが芋は1㎝幅のいちょう切りにし、それぞれ水にさっとさらしてざるに上げておく。
③鍋にエキストラバージンごま油と玉ねぎを入れてしんなりするまで炒める。豚肉と生姜を加えてさらに炒め、豚の色が少し変わると、ごぼうを薄めの斜め切りにして炒める。つづいて②を炒め、にんじんと大根も加えて炒め、塩こしょうをふり、全体に油がなじむまで炒めて、酒、みりん、水を加える。
④煮立つと火を弱めて5分ほど煮る。トマトジュースも加えて根菜がやわらかくなるまで煮る。味噌と白ごまねりねりを溶かして味をととのえ、お好みでカレー粉とクミンを加え混ぜ、3~4㎝長さに切った青菜を加えて、ひと煮し、器によそう。お好みで、青じその千切り、白すりごまを散らしてどうぞ。
※具が多いので、フライパンが作りやすいです。
今回使ったのはこちら