- 今日(京)のおばんざいなぁに
- 2025.03.07
春野菜のせいろ蒸し~ごまだれ添え
今、空前のせいろブーム!?…です。
せいろは、漢字では「蒸籠」…文字通り「蒸す」ための「籠」。
基本的に蒸し料理専用の調理器具、蒸し器です。
「蒸す」というと「煮る」「炒める」「焼く」などと比べると
ちょっと面倒な印象を持たれることが多いかもしれません。
ましてや、せいろというと料理のベテランが使うようで
ハードルが高いと思われがちですが、実際には、
料理初心者の人にも手軽に気楽に使える便利な道具です。
難しいことは抜きにして、切った野菜を並べて蒸すだけで、
シンプルで素材の持ち味が際立つ、美味しい蒸し野菜ができる!
せいろ自体の見栄えがよいので、蒸したての熱々をそのまま、
食卓へ出せる!
そのまま出すことで冷めにくく一石二鳥で、また、
キッチンに出しっぱなしでも、インテリアっぽい!?
…この辺りが人気の秘密だと思います。
せいろの中でじっくりと火が通り、しっとりふんわり蒸し上がった
野菜は、甘みや旨みが感じられ、蒸し立てのあつあつは
塩をふっただけでも美味。
冷やごはんも、蒸すと、炊きたてのようにふっくらつややかに。
ほかにも、肉類、豆腐、ちくわなど練り物、ウインナ、等など、
何でも蒸すことで、素朴な美味しさが味わえます。
電子レンジで加熱したものとは、ひと味もふた味も違います。
また、蒸し料理はうまみが逃さないだけでなく、栄養も逃しません。
ヘルシーに調理できることも、支持を集めているのでしょう!
竹や杉など天然素材の、スノコ状の底や編んだフタが蒸気を通しやすいので、
水滴が滴りにくく、絶妙にしっとり、ふんわりと仕上がる。
せいろ内の水分や湿度が一定に保たれるので、食材にムラなく熱が入り
栄養分を逃さない…よくできた調理器具ですね。
こちらのわが家のせいろは、ずいぶん前のいただきもの。
実はずっと使っていなかったものを、引っ張り出してきました。
家にあるのに使っていない、という方は、この機会に是非利用してください。
そして、せいろで料理してみたい、買ってみよう…という方は、
素材と、大きさ、合う鍋を考えてから、お店やネットでご検討を!
素材は、杉、竹、ヒノキがありますが、とりあえず、
手軽に使ってみたい、ということなら、杉か竹がおすすめ。
お値段も手頃で、使いやすいです。
(ヒノキ製は高級で値も張ります。もちろん高価なだけのことはあり、
耐久性があり、木の上質な清々しい香りがして、
使い込むほどに味わいが出る、長く使えるものです。)
ただ、杉や竹のせいろは、消耗品で、あまり耐久性はありません。
連続使用は、杉は15分以内、竹は20分以内を目安に。
毎日毎日使っていると1年もたたずに壊れることもあるよう。
また、使用状況にかかわらず、隙間、ヒビ、ささくれなどが
生じることがあるようです。その辺りはご注意ください。
そして、大きさですが、直径15~21㎝くらいで2段のものが、
比較的コンパクトで使いやすいです。
ただ、厚みがあるので、直径15㎝といっても、内寸は13㎝くらいです。
たっぷりめの材料を蒸したい、という方は、直径21~24㎝のものが
いいかもしれません。場所もとりますが…。
あとは、蒸すときのお鍋。
上のお鍋のようにフチがあり、そこにせいろがおさまるならOKです。
サイズが合わなければ、蒸し板があれば、家にあるお鍋が使えます。
(蒸し板は、蒸し台、受け台とも呼ばれるドーナツ型の平らな金属製の板で、
鍋にのせ上にせいろを置いて使う。1枚あると、色んな大きさのせいろと対応できる。
穴から蒸気が上がり、直接鍋肌にせいろが当たらないので、せいろが長持ちする)
せいろは重ねて使うことで、ごはんやパンなどの主食と、
肉や魚などの主菜、野菜などの副菜を同時調理でき、
手間をかけず、料理を作った感ある見栄えのいい出来上がりになります。
今回は、基本の野菜蒸しをご紹介します。
蒸してる間に、ごまだれを作りました。
蒸し野菜と香ばしいごまだれがとてもよく合い、
簡単手軽なのに、ちょっと贅沢な気分になります。
野菜はお好みのもの、あり合わせのものでいいですが、
旬の野菜を組み込むと季節感が出るし、
緑、赤、黄色、茶色と4色ほどあると、彩り豊かになります。
時短と栄養と美味しさと見栄えのよさ、
楽しんで、お試しください!
春野菜のせいろ蒸し~ごまだれ添え
【材料】
・野菜(葉物・根菜・きのこ等)
(写真は、春キャベツ、三度豆、葉の花、さつま芋、にんじん、しめじ) お好みで
・A
【白ごまねりねり(白練りごま) 大さじ1、白すりごま 大さじ2、ポン酢・砂糖 各大さじ1、ごま油・うす口醤油・酢 各少々】
【準備】
・せいろは使う前に水で浸けて濡らしておく。(鍋の熱による焦げつきを防ぐため、そして、食材のにおいと水分が染みるのを防ぐため)
・鍋に水をたっぷり入れ、沸騰させる。
【作り方】
①さつま芋は7~8㎜の輪切りにしてさっと水にさらし、しめじは手でさき、ほかの野菜は食べやすく切る。
②せいろにクッキングペーパーをしき、上に野菜を並べ、5~6分蒸す。(菜の花は3~4分遅れて入れる。)
③Aを混ぜて、好みの味に調えたごまだれを作って添える。
※野菜は、火の通りやすいものは厚めに(大きく)、火の通りにくいものは薄く(小さく)切る。
※せいろにクッキングペーパーをしくと、何をのせても汚れが直接付かないので、洗う時も楽で、おすすめです。
※使用後は、さっと水洗いして干しておくだけ(陰干し)でOK。