- 今日(京)のおばんざいなぁに
- 2026.08.12
なすのたいたん~おしょらいさんのお供えにも
八月の京都といえば、
おしょらいさん、そして、五山の送り火です。
五山の送り火は、京都の夏の風物詩、
観光イベントのように有名になっていますが、
本来の意味は、「おしょらいさん」と呼ばれる
先祖の霊を、供養し、お見送りすること。
京都ではお盆にお迎えする先祖の霊を「おしょらいさん(お精霊さん)」
と親しみを込めて呼びます。
浄土真宗のおうちなど、考え方が違って、お迎えやお送りのしきたりの
ないご家庭もあります。が、仏教が入ってくるずっと前から
「祖霊信仰」という土着の信仰がありました。
先祖の霊は亡くなった後も子孫を見守り、普段は遠い彼方にある
「他界」にいて、お盆に帰ってくる、というような考え方で、
それが、先祖を敬うお盆やおしょらいさんの文化の基盤になっている
ようです。
さて、
おしょらいさんは、お盆の始まり、8月13日に家にお迎えして、
16日に浄土へと送り出します。
(五山の送り火は、おしょらいさんが迷わずに帰れるように、明るく
照らす道しるべのような役割です。)
家にお迎えしている間のおしょらいさんへのお供えは、精進料理です。
肉や魚などの動物性のものは使わず、
高野豆腐や湯葉や油揚げなど 大豆が原料のもの、あらめやひじき等の海藻、
なすや冬瓜、ササゲ、きゅうりなどの夏野菜などで、
煮物や和え物、炒め物、汁物などなど。
出汁も、鰹節やだしじゃこなどを使わず、
昆布や干ししいたけなどの精進だしです。
ときに、一般の方がレシピを出している料理サイト等では、
精進料理として、市販のめんつゆや白だしを使っている献立を
見かけることがあります。
市販のものは、鰹節エキスや魚介のエキスを使っているものが多いので、
基本的に精進料理には不適切です。
昆布を水に浸けた昆布水を冷蔵庫に常備しておくと
この時期、煮物や汁物に仕えて重宝します。
かつおだしのような濃い旨みではありませんが、
昆布だしは、上品でまろやかな旨みで、深みのある味になり、
素材の美味しさが引き立ちます。
今回、ご紹介するのは、「なすのたいたん」。
「たいたん」は、たいたもの=煮物のこと。
お供えにもできるように、昆布だしでたいた精進の一品です。
なすを、エキストラバージンごま油で炒めてから煮たので、
コクのある美味しさ。仕上げのごま油でさらに風味アップ。
ふだんのおかずとしても、ご飯に合う美味しい副菜です。
冷たく冷やしても、またよし。
お盆のお供えにもなる一品、是非つくってみてください。
ください。
なすのたいたん
【材料】(2~3人分)
・なす 2~3コ(約300g)
・エキストラバージンごま油 大さじ2~3
・塩 少々
・昆布 5㎝角 1枚
・水 100㏄
・酒 大さじ3
・みりん 大さじ2
・うす口醤油 大さじ1強
・金ごま油(またはごま油) 少々
・みょうが 1コ
・白すりごま 大さじ1~2
【準備】
・昆布水を作る・・・昆布は表面をキッチンペーパーでさっと拭き、水に浸けて 冷蔵庫に入れておく。
・落とし蓋を作る・・・オーブンペーパーをだいたい鍋の大きさに切り、中央と周り何カ所かに穴をあけておく。
【作り方】
①なすは縦半分に切り、皮に切込みを入れ、2つに切る。
②フライパン(鍋)にエキストラバージンごま油を弱火で軽く熱し、なすを皮目から炒める。 塩を全体にふり3分ほど炒め軽く色づくと、ひっくり返して断面にも焼き色がつくくらい炒める。

③酒を入れて煮立つと、昆布水とみりん、醤油を加えて落とし蓋をして煮る。少しだけ汁気が残っている状態で火を止め、仕上げに(金)ごま油をまわしかけて蓋をして蒸らす。
④器に盛り、みょうがの小口切りとすりごまを散らす。
※出来立てよりも、いったん冷ましてから食べると、味がなじんで美味しい。
※本来、精進料理では、酒やみりんは禁じられていますが、それは、アルコールで酔って、判断力が鈍り、修行の妨げになるから。加熱してアルコールを蒸発させれば酔うことはないので、大丈夫なようです。
今回使ったのはこちら







